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【カトリックの葬儀マナー】葬儀の特徴と流れ

【カトリックの葬儀マナー】葬儀の特徴と流れ

公開日:2018年04月10日
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キリスト教にはカトリックとプロテスタントがあり、教えが違うので、葬儀にも違いがあります。カトリックの葬儀の特徴と流れを説明します。

葬儀の特徴

カトリックの考え方の根本に「伝承と聖書をともに、神の啓示として考える」姿勢があります。バチカンのローマ教皇の言葉を重んじるのは、この「神の啓示」と同じと考えられているからです。
神の許しを得るために、先例や聖体拝領、油を使うなどの秘跡を必要とします。そのため葬儀でも、秘跡や臨終の祈りをします。

葬儀の流れ

終油の秘跡・聖体拝領・臨終の祈り

カトリックは亡くなる前に神父を呼び、臨終前から宗教者に立ち会ってもらいます。
罪の許しを乞う秘跡の一つに「病人に対して行う塗油」があり、旅立ちが安らかであるように願い、額に油を塗ります。これにより、今までの人生の罪の許しを乞うことができます。
つぎに、「聖体拝領」を行います。パンとワインを与える儀式で、キリストの最後の晩餐がこの儀式の由来になっています。その後、神父による臨終の祈りがささげられ、遺体を移動する段取りを行います。

納棺式

カトリックにおいて「納棺の儀式」について特に決まりはありません。現在の慣習として、遺体に白い布をかけ、棺に納めます。その後、生花でいっぱいに埋め尽くすので、「花をもって大切な人を見送る」考え方は、仏教に似ています。

通夜のつどい

神父とともに歌を歌い、聖書を朗読することが多いようです。「故人の思い出を語り合う」「神父による説教が行われる場合もある」という点で、仏教と共通します。

出棺式

白い布をめくり、最後の別れをします。このときに献花をしますが、流れは次の通りです。

  1. 右手は手のひらを上に、左手は下にして両手で花を受け取る
  2. 祭壇に一礼
  3. 花を回し、茎のほうを祭壇に向けて献花台に置く
  4. 黙とう、または一礼して、遺族へも一礼する

火葬

基本は土葬ですが、日本では火葬が主流です。棺の上に花を置き、参列者の最後の祈りと神父の祈りで見送り、火葬されます。骨壺の収骨するのは他宗教と同じですが、桐箱の覆いは黒で十字架がついたものを利用することが多いです。

葬儀後

亡くなって1か月後の「召天記念日」にあわせて埋葬するケースが増えています。また、逝去後3日目・7日目・30日目に追悼ミサを行い、その後の追悼ミサは、毎年命日に行われます。

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