【浄土真宗の葬式マナー】葬儀の特徴や流れ
公開日:2018年04月09日
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浄土真宗の葬儀の特徴や流れについて説明します。
目次
葬儀の特徴
浄土真宗の葬儀は「死者に対しての供養ではない」というところが、他の宗派と違います。死と同時に阿弥陀如来によって極楽浄土に迎えられているので、成仏を祈る必要がないところからきています。そのため、礼拝の対象は、阿弥陀如来です。
浄土真宗は、親鸞聖人によって創始されました。現在、「浄土真宗本願寺派」と「真宗大谷派」に分かれ、ほとんどの門派を抱えています。本尊は阿弥陀如来、経典は「浄土三部経」が読まれ、「南無阿弥陀仏」と唱えます。
浄土真宗の教えは、本尊である阿弥陀如来の本願力によって、念仏を唱えれば「即身成仏」するとされています。そのため、死者の冥福を祈りません。こうしたかんがえから独特の作法があります。本願寺派と大谷派で葬儀の作法や荘厳(装飾)、おつとめで読まれる「正信念仏偈」の節回しなど違いがあります。
葬儀の流れ
・本願寺派
故人を北枕に寝かせます。清掃、湯灌、エンバーミングなどの処置後、白服をかけて顔にも白布をかけます。
納棺勤行の後、僧侶による読経、焼香、遺族や参列者の焼香となります。葬儀の後、出棺式が行われ、火葬、拾骨し、他の宗派と同じように回向・法要となる場合が多いです。故人のためでなく、意足の精進明けの儀式に近いでしょう。僧侶に勤行をあげて短念仏を唱えて終了です。
・大谷派
「葬儀式第一」「葬儀式第二」と分かれているのが特徴的です。
葬儀式第一では、棺前勤行を行い、斎場勤行で導師の読経・焼香、遺族や参列者の焼香となります。
葬儀式第二では、仏間や葬儀場と火葬場での勤行は地域の事情に則したかたちで、流れが組み直します。出棺式、回向・法要まで本願寺派と同じです。
焼香の仕方
ご本尊の前で一礼し、香を3本の指でつまみ、「本願寺派」は額にいただかずに1回のみ、「大谷派」は本願寺派と同じ方法で2回香炉にくべます。
香典袋の書き方
浄土真宗では、亡くなってすぐに仏様になるので、表書きは「御仏前」になります。