【真言宗の葬儀マナー】葬儀の特徴や流れ
公開日:2018年04月06日
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真言宗の葬儀について、特徴や流れなどを説明します。
目次
葬儀の特徴
真言宗は平安時代に弘法大師(空海)によって開かれました。「密教」を基盤とする葬儀で次のような特徴があります。
- 故人を大日如来が支配する「密厳浄土」に送り届ける儀式
- 現世で身についた悪習慣などを落とす儀式
- 故人の頭に水を注ぐ儀式「灌頂」。仏の位にのぼることができる、密教特有
- 洗い清めた土砂を火で焚き、光明真言を本尊前で唱え、土砂を遺体にかけて納棺する「土砂加持」。この土砂は苦悩を取り除き、遺体にかけることで体が柔軟になる「滅罪生善」といわれる行為
葬儀の流れ
- 「塗香」、「三密観」、「護身法」、「加持香水」の法
- 三礼文を唱えることで仏・法・僧への礼拝を行う「三礼」
- 大日如来をはじめとするさまざまな仏・菩薩に感謝を捧げ、加護を願い、故人の滅罪を願う「表白・神分」
- 仏典に節をつけた仏教音楽「声明」
- 仏僧に帰依する宣言、剃髪、授戒、授戒名により故人を帰依させる「授戒作法」
- 「引導」再び表白・神分を行う。不動灌頂・弥勒三種の印明を授けて、即身成仏が果たされる
- 破地獄の真言を与えて、心にある地獄を除く。金剛杵(法具)を授け、血脈の授与「墓前作法」
- 僧侶が諷誦文を唱えている間に焼香を行う。焼香後は僧侶が導師最極秘印という印を結び、3回指を鳴らし、出棺する。
焼香の作法
焼香は3回行う。香は額の高さで押しいただく。合掌する。
※場合によっては、1回の指示が出ることもあります。
真言宗の数珠は「振分数珠」と108個が連なっているものです。表裏に2本ずつ房がつき、親玉から数えて、7、21個目に「四天」の小さな玉が付いています。女性は水晶のものを使うとよいでしょう。両手の中指に数珠をかけ、そのまま手を合わせて使います。